横浜・元町から、ぐるりと坂をのぼって港の見える丘公園へ。
ある初春の日、汐汲坂のカフェ『LILY』でランチをした後、その流れで元町・山手の街を歩いてきました。
途中で出会ったのは、坂の途中にひっそり残る古い長屋門と、緑の小さな春の花。
そして山手本通りから外国人墓地、資料館、最後は丘の上で広がる景色――。
横浜の街がぎゅっと詰まったような、少し贅沢な街歩きレポをお届けします♪
元町・汐汲坂のカフェ『LILY』からスタート
この日のスタートは、朝から開いている元町の隠れ家カフェ『LILY』。
汐汲坂の始まりあたりにあって、朝の柔らかい光が窓から差し込む素敵なお店。
アボカドプレートのランチでしっかりエネルギー補給してから、坂歩きへ出発♪
▼LILYの様子はこちらの記事で詳しく書いています。
代官坂をのぼって、思いがけない歴史と春に出会う

LILYを後にして、元町の商店街沿いをすこし歩くと、見えてくる坂道。
山手の高台へ続く、代官坂です。
代官坂|元町から山手へつながる、ゆるやかな坂道
ゆるやかにのぼっていく坂道は、初春のひんやりした空気にちょうどよい。
旧石川代官所長屋門|坂の途中で出会った、ペリー来航の物語
坂の途中で目に入ったのが、旧石川代官所長屋門。
ここに横浜村の名主・石川徳右衛門が居住していたことから、いつしか「代官坂」と呼ばれるようになったそうです。
そして、思わず立ち止まってしまった一節――
嘉永7年(1854年)、ペリー提督が横浜に上陸した際、徳右衛門の屋敷を訪れて供応を受けた、と。
その様子は『ペルリ提督日本遠征記』にも記されているそうで、なんと横浜開国の現場のひとつがここだったんです。
何気なく歩いていた坂道が、ふっと幕末の物語に引き込まれた瞬間でした。
木瓜(ぼけ)の花|緑で春を知らせて

長屋門で見つけた、木瓜(ぼけ)の花。
まだほとんどが蕾だったけれど、数輪咲いたきれいな緑の花がかわいらしい。
2月から3月初めごろに咲くこの花は、まさに初春のしるし。
「ああ、もう春が始まっているんだ」と、坂の途中でふっと足を止めました。
山手本通りを歩いて、外国人墓地へ
代官坂をのぼり切ると、次は山手本通りへ。
山手本通り|異国情緒の漂う、横浜らしい一本道
山手本通りは、洋館や教会、街路樹が連なる、横浜らしい雰囲気の通り。
みなとみらいとは違った横浜らしさを感じる、不思議な空気感。
車の通りも少なくて、のんびり歩くのにちょうどいい道です。
外国人墓地|静かに佇む、横浜の歴史の重層
しばらく歩くと見えてくるのが、外国人墓地。
横浜開港以来、ここに眠る方々の墓石が並んでいて、独特の静けさが漂う場所。
異国の文字や十字架が、横浜という街の歴史の深さを物語っています。
外国人墓地資料館|ほぼ貸切で、ゆっくり横浜の歴史にふれる

墓地に併設されている資料館にも入ってみました。(無料で見学できます)
外観は小さな建物だけれど、中には開港期の写真や、眠る方々の人生が紹介されたパネルがずらり。
平日だったからか、ほぼ貸切状態。
ステンドグラスも素敵でした。
ゆっくり、一枚ずつパネルを読みながら、横浜の街がどう作られてきたのかにふれる時間。
こういう静かな展示空間って、なんだか贅沢な気分になります。
港の見える丘公園に到着
資料館を出て、ほんの少し歩くと、いよいよ港の見える丘公園。
「ここが目的地」と思いながら、少し早足になってしまうのは旅のあるあるですね。
『コクリコ坂から』の舞台にもなった公園

公園の入り口で見つけたのが、ジブリ映画『コクリコ坂から』の案内板。
そう、ここは『コクリコ坂から』の舞台モデルにもなった場所なんです。

公園でひるがえる旗を見ると、自然と劇中のシーンが頭の中によみがえる、特別な場所です。
マリンタワー・大さん橋・インターコンチネンタルを見渡す景色

公園の展望スポットから見えるのは、マリンタワー、大さん橋、インターコンチネンタル――横浜のランドマークが一望!
高台から見下ろす街並みは、まさに「港の見える丘」の名にふさわしい眺め。
別の方向には、ベイブリッジまで一緒に視界に入るので、海と街、両方が一度に楽しめる絶景です。
噴水と、奥に見えるベイブリッジ

公園の中にある噴水もまた素敵で、奥にはベイブリッジも堂々と映っています。
思わず足取りがゆっくりになる、そんな時間でした。
流れる水と、緑のなかをゆっくり歩く

公園内には小さな水路もあって、さらさらと流れる水の音が心地よい。
初春の柔らかな日差しと、たくさんの緑に囲まれた静かな散歩は
誰にも邪魔されない特別な時間になりました。
もうひとつのルート|数年前、谷戸坂から登った日の話
実はこの公園、数年前にも別のルートで訪れたことがあります。
そのときに登ったのは、谷戸坂。
谷戸坂|公園の裏手から登る、もうひとつの坂道
代官坂が「元町から山手の中心へ」登るルートなら、谷戸坂は海側から公園の裏手へ入っていく坂道。

坂のたもとには「谷戸坂」の案内碑が建っていて、当時パシャリと撮った1枚があります。
こちらのルートも風情があります。
青空のベイブリッジと、咲き誇るばら

数年前に訪れた日は、よく晴れた日でした。
公園の展望スポットから見たベイブリッジは、青空に映えて本当にきれい。
そして公園内にはバラが咲き誇っていて、写真を撮る手が止まらなかった記憶。

公園のいいところは、季節を変えても、ルートを変えても、毎回ちがう表情が見られるところだなあ、としみじみ♪
こんな人におすすめ
- 元町から山手のエリアをゆっくり歩いてみたい人
- 歴史ある建築や街並みが好きな人
- 『コクリコ坂から』が好きな人
- 高台から横浜の景色を見渡してみたい人
- 春の花や、横浜らしい街路樹のある散歩道が好きな人
特に、横浜に住んでいるけれど、まだ山手をじっくり歩いたことがないという方には、おすすめのコースです。
まとめ
元町から代官坂を登って、外国人墓地を抜けて、港の見える丘公園へ。
ぜんぶ歩いてだいたい1〜2時間ほどのコース。
途中でカフェ休憩や資料館見学もはさめるので、たっぷり楽しめます。
季節を変えて、ルートを変えて。「自分だけの山手さんぽ」を見つけにいくのも、横浜の街の楽しみ方のひとつ。
▼同じく横浜の街に残る歴史をたどる街歩きはこちら⚓️
ぜひ一度、港の見える丘公園まで歩いてみてくださいね♪
きっと、いつもの横浜が、ちょっとだけちがって見えるはずです。

